2005/11/23

素直な気持ち。

 もうSONYに関する否定的なコメントは書かない。可愛そうすぎるから。

 こんな会社じゃなかったし、今でも優秀な社員をたくさん抱えている会社だし、新しい経営陣だってまだ実力を発揮できていないだけかもしれない。でも、もう少し落ち着いて欲しいなと思う。そして今、自分たちに本当に必要なものが何かなのかを想い出して欲しい。もしくは、考え直して欲しい。

 今のSONY社は、ある時期の、それも最悪な時期のApple社に似ているような気もする。もしもそうだとすれば、ここからだって復活することは出来るはずだ。少なくともApple社は、今のSONY社よりもはるかに悪い状況から見事に立ち直った。

 ただし、コントローラが必要だ。ハードウェアじゃなく、しっかりとした指針を持った人間のコントローラが!今のこの会社は、本当に似ている、ある時期のApple社に。船長のいない船に優秀な航海士ばかりがたくさん乗っていたら、その船はどうなるか?それが今のSONY社の、そして、かつてのApple社の姿だったりする。

 SONY社は、かつて愛したブランドだけに頑張って欲しい。心底頑張って欲しい。応援はしてる。でも、とうぶん製品は買わない。今はそんな心境だ。そんな私の気分を変えて欲しい。SONY社の製品が欲しいよ〜〜〜!って叫びたくなるような企業になって欲しい。戻って欲しいというより、なって欲しい。


参照:■iのないHDDプレイヤー(+D Blog)

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2005/09/23

Let's a SONY!

 ソニーに関する衝撃的なニュースが世間を揺るがしている。想像していた以上の深刻さ。

■ソニー、赤字削減に向け1万人削減 本業回帰で復活狙う(asahi.com)

でもって、本来ならソニーへの忠誠心が篤いはずの人までが、期待を込めながらも辛口のコメントを書いていたりする。

■9/22のつぶやき〜本当に大丈夫か、偉い人たち【やっぱ逆さまじゃん】(ソニ☆モバ)
■ずばり言うわよ、ご意見番がソニー中期経営方針を斬る(ソニ☆モバ)

 私、個人としては、ここ数年間の「ポップであること」を忘れて「自家撞着したポップの殿堂」に籠もってきたソニーに、もう一度「ポップであること」を思い出して欲しいと思っていたのだが、上の「ソニ☆モバ」の記事とか読むと、同社はまだまだそれ以前の状態にあるように見える。前の体制を否定することで一杯一杯の状態にあるようだ。混乱はまだまだ続く。…と見た。頑張れ、ソニー!

 そして、そんなソニーに贈りたい言葉がある。「Let's a SONY!」

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2005/03/07

英断

 うわ!偶然だからね、偶然!

■ソニーの出井会長退任へ、後任にストリンガー氏(asahi.com)

ソニーは7日午前の臨時取締役会で、出井伸之会長兼グループ最高経営責任者(CEO)(67)と安藤国威社長(63)が退き、米放送大手CBS出身のハワード・ストリンガー副会長(63)が出井氏の、生え抜きの中鉢良治副社長(57)が安藤氏の、それぞれ後任に就く首脳人事を内定した。外国人のトップ就任は創業以来初めて。デジタル家電の不振などで主力のエレクトロニクス部門の収益低迷が続いており、首脳刷新で立て直しを図る。

 つい昨日、「辛口の応援歌」という記事の中で以下のように書いたばかりだけに…

ただし、今と同じ経営陣で同社の再建が可能なのかどうかは不明。たとえばApple社のJobsは、世界的に不振なパソコン分野よりも音楽プレイヤー&音楽配信分野に比重を置き換えるほどの大転換を決断したことで、iMacブームが終わった後の停滞しつつあった同社を再建した。こんな風に、「User Experience」のためならば、自らの成功体験すらも否定できるほどの勇気がなければ、今の時代は乗り切れないことを、彼らはどこまで自覚しているのだろうか?

 とにかくビックリしてしまった。とくに、安藤国威社長はCLIEシリーズの産みの親みたいな人でもあったので、記事タイトルにもあるように、あくまで「辛口の応援歌」のつもりだったのに…。

 でも、SONYファンとしては、これを奇貨として頑張って欲しい!

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2005/03/06

辛口の応援歌

 ソニ☆モバで、以下の記事を見つけた。これまで、パルマガでたびたび主張してきたSONY論に近くて、非常に納得した。

■Appleにあって,ソニーに足りないもの(Tech-On!)

私がApple社の人間から「User Experience」という言葉を初めて聴いたのは,10年以上も前のことである。(中略)「ユーザーに使いやすい製品を作る」とは,今ではどこのメーカーも主張する決まり文句だ。それでも,「使いやすさ」といえば未だにApple社の名が上がるのは何故だろう。原因の一つは,ユーザーの視点よりも他の要素を優先してしまう企業が多いことではないか。

 正直、この記事で褒められているApple社だって、今のカリスマ(Steve Jobs)の鼻がへし折れた時代(80年代前半)や、今のカリスマが放逐されて不在になっていた時代(80年代後半〜90年代末)は、見事なほど「User Experience」を忘れていた。その結果、革新的な技術だけを世に垂れ流しつつ企業成績は悲惨なほどに没落していった。そこにカリスマが帰ってきて(1997年〜)、iMacやiPodと言った「User Experience」を貫いた製品ラインを再構成したことで、近年のApple社は再び健全企業へと復活した。

ただし,ソニーとApple社には決定的な違いがある。経営陣によるトップダウンのアプローチがないことだ。ソニーが,ユーザーに負担を強いてまで自社のファイル形式に固執したのはそのためではないのか。

 これは私の持論と完全に一致している。「成功体験」の形骸化や硬直化だけが進んで、自社がかつて獲得していたはずの「User Experience」へのアプローチを忘れたまま、電子的スノビズムに陥ってしまったのが近年のSONY社だったと私は思う。CLIEの興亡は、近年のSONY製品の多くで見られた問題の一例に過ぎない。

 でも、元来、SONYファンである私は応援する。ガンバレ、SONY!

 ただし、今と同じ経営陣で同社の再建が可能なのかどうかは不明。たとえばApple社のJobsは、世界的に不振なパソコン分野よりも音楽プレイヤー&音楽配信分野に比重を置き換えるほどの大転換を決断したことで、iMacブームが終わった後の停滞しつつあった同社を再建した。こんな風に、「User Experience」のためならば、自らの成功体験すらも否定できるほどの勇気がなければ、今の時代は乗り切れないことを、彼らはどこまで自覚しているのだろうか?

 再び応援する。ガンバレ、SONY!

2005-03-06 | Project Palm 直接リンク | コメント (0)

2005/02/22

春は来ず。

screenshot_0123 ついに来るべき時が来た。…と書けば、もう誰だってわかるだろう。バタバタしてたもので、かなり後出しになってしまったが、あの話だ。

 最初にボケようかと思ったが、今回はボケないでおいで話を進める。

 おもだった記事は以下のような文脈。

■CLIEの歴史に幕〜ソニー、新機種投入を終了(ITmedia)

ソニーは、同社のPalm OS搭載PDA「CLIE」シリーズについて、新機種投入を終了すると発表した。現行ラインアップの「PEG-TH55」「PEG-TH55DK」「PEG-VZ90」は、7月末で生産を終了、修理に関しては、製品の最終出荷終了から6年間継続するという。なおネットワークサービスやコンテンツ販売、CLIEドメインのメールアドレスなどは、今後もサービスを提供するとしている。

 つまり、終わった、と。中には以下のような文脈も見られた。

■ソニーがクリエを7月に生産停止,ただしPDAからの撤退は否定(IT Pro)

(前略)ただしソニーは「CLIEブランドは終了するが,PDA市場から撤退するわけではない」(ソニー広報)とした。今後は,ワイヤレス通信機能を内蔵した新しいPDAをリリースする予定だ。携帯ゲーム機「PSP」にPDA機能を追加したり,携帯電話機にPDA機能を内蔵するなどの展開が考えられるが,具体的な製品化については「現時点では商品イメージはコメントできない」(ソニー広報)とするにとどまった。

 つまり、PDA市場から撤退する訳ではないとわざわざ断りながら、それが「CLIE」端末の後継者とは言えない。あるいは、PalmOSを搭載した端末であるとは言えない、と語っている。

 ここ数年続いたSONY社内でのバベルの塔のような同系異種のオンパレードがなくなるというだけでもSONYにとってはいいことかもしれない。ゲームや携帯電話のためのモバイル端末は、これからも同社は作り続けなければならないだろうから。

 ただし、そんなことよりもCLIEの終焉である。う〜ん、時間がないので、今はとくに語らない。語れない。その前に、SonyStyleでCLIEを買い占めておくか!あるいは、次期マシンからpalmOne製にするか、そのあたりも決めなければならない。

 理論より情より魂より何よりも今は、これからのことを考えることだけで精一杯!これが正直なところだったりもする。私の手帳はこれからどうなる?

2005-02-22 | Project Palm 直接リンク | コメント (0)

2005/02/21

啓蟄?

 本当に地中に幼虫はいるのか?いなか?

■【Rumor】新CLIEが登場間近...?(Palmfan.com)

TH55の流れをくむ新機種で,VAIOのルックスに近い,価格は39,800円前後,出荷は今月中とされています。

 またぞろ噂が!果たして?!

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2005/01/31

噂の真相?

 さらっと、ね。

■クリエ新機種 2月?(ぴだ)

■[3834353]もうすぐちょうど1年(\価格.com\口コミ掲示板)

■Re^2: 次の機種発売は?(CLIE User Club ! Main BBS )

■Re^3: 次の機種発売は?(CLIE User Club ! Main BBS )

 ね?ドキドキワクワクな情報だ!もしも、本当なら!…さて?

2005-01-31 | Project Palm 直接リンク | コメント (0)

2005/01/25

ポップなスノビズムの誘惑

 またまたソニ☆モバで見つけた記事。こっちは、SONYに関する記事。最近どうも、It's a SONY!ならぬ、What's a SONY?てなニュースが続く。

■「それがPSPの仕様だ」、久多良木SCE社長がゲーム機不具合騒動を一蹴(nikkeibp.jp)

一方、ボタンを押しても画面が時に反応しない点に関してはSCEは不具合ではないと説明する。ボタンの位置は左右対称なのに、本体内部でボタンが押されたことを検知する部分の位置は非対称だ。結果、問題が指摘されるボタンだけは、他のボタンのように真下に検知部分がない。この点が画面が反応しないことがある原因ではないか。本誌の疑問に関して久多良木社長は次のように説明した。「使用する液晶画面はこれ以上小さくしたくないし、PSP本体もこれ以上大きくしたくなかった。ボタン位置も狙ったもの。それが仕様。これは僕が作ったもので、そういう仕様にしている。明確な意思を持っているのであって、間違ったわけではない。世界で一番美しいものを作ったと思う。著名建築家が書いた図面に対して門の位置がおかしいと難癖をつける人はいない。それと同じこと」

 このサイトでも取り上げた、先日の外人記者クラブでの久多良木さんの発言は、混迷する自社を総括する素直な言葉として評価したのだが、上記の彼の発言には私も疑問を禁じ得ない。こんな言葉を聞くと、先日の彼の総括発言でさえ社内での権力抗争のための道具かと勘ぐってしまう。どうした、SONY?…と思う。

 それにしても凄い言葉を吐いたもんだ。

著名建築家が書いた図面に対して門の位置がおかしいと難癖をつける人はいない。それと同じこと。

 これこそまさに、先日私が書いた「ポップなスノビズムの誘惑に負けること」の典型的な例題だと思う。この会社はそんな会社じゃなかったはずだ。いつからこんなことになってしまったのか?久多良木さんもSONYではかなり柔軟な思考を持った人だと思っていたのだが…。どうしちゃったんだろう、SONY?

2005-01-25 | Project Palm 直接リンク | コメント (0)

2005/01/22

自己再生能力を信じる

 PICに以下のような記事が出た。うちのサイトを読んでくれている人にはそれほど珍しい意見ではないが、ついに同社の人たちも私の感想と同様のことを語り出したことに、さすがに驚いた。

■Sony Out to Correct Mistakes?(PIC)

 珍しく全文和訳してみるが、相変わらず英語能力の低い私の訳なので、正確な意味を理解したい人は、自分で訳してみるべきだ。

【いい加減な和訳】「SONYは失敗を修正できない?」
 
 AP社の最近のインタビューに答えて、SONY社のビデオ部門のチーフは、同社が多くの分野でボートの舵取りに失敗しており、また、同社は臆病な同社経営陣のために行動を制約されていることを認めた。彼はさらに、同社は今、一般的な計画表に取りかかったり、それを履行することが不可能なんだと説明した。
 
 AP社が報じているところによると、SCE社のプレジデント・久夛良木健は、同社経営者がApple Computer社のiPodのような製品を発表することに乗り気でないことに、自分自身およびSONYに勤める他の社員たちは苛立っていると語った。同社の経営陣が乗り気でないおもな理由は、同社が音楽や映像の著作権を有しており、そのことが心配でならないからだ。
 
 現在、SONY社のそれぞれの部門はようやく、連携して働いたり、一般的な計画表を共有し始めていると、東京の外国人記者クラブで久夛良木は語った。
 
 「やあ、SONYの皆さん!」と(あなた達がまだこのサイトを読んでくれているなら、という前提だが、)かつて私がそう語った時、「あなた達が最初のミスを犯した時にそれを修正すべきだ」とか、「CLIEをもう一度日本以外の地域でも発売すべきだ」とか、私はたくさんのことをこのサイトに書いたと思うのだが…。

 記事中に出てくるAP社の記事とはこれだ。

参照●Sony Video Chief Admits Strategic Mistakes(AP)

 「SONY社のビデオ部門のチーフが同社の戦略的失策を認める」という、かなり衝撃的なタイトルのこの記事は、添付された久夛良木さんの写真からもわかるように、あの日本にあって日本にあらずメディア集団「日本外国人記者クラブ」においてなされたようなので、会社の意向を無視していきなり涙目になった某企業のチーフプロデューサのように会社を裏切った訳ではないと思う。真摯に失敗を認めることで、世界の理解を再び得ようという戦略だと思う。

 それにしても、権利問題はもちろん、社内の健全ではなくなっていた状況について、素直に認めたことは素晴らしいと思う。認めたということは、そこから再出発を切れるということも、多くの場合は意味するからだ。

 「ポップであり続けること」と「ポップなスノビズムの誘惑に負けること」とは決定的に違う。そう思う。それが最近のSONY経営陣(ちょっと古い人たち)に感じていた私の感想。

 がんばれ、SONY!

 …と、今はかなり冷めているものの、もともとファンだったものとして、私は素直にそう思う。


※さて、これからの新しいSONYを作る人は「この人」なのか?それとも?きっと、そういう綱引きも今は活発だろうと思うが、そのせいでまた無用な動脈硬化に陥らないことを私は切に願う。

2005-01-22 | Project Palm 直接リンク | コメント (0)

2005/01/21

還ってきたまなざし。

 あの人が還ってきた!わずか3週間で還ってきた。大好きな更新作業が出来ないことに我慢できなくなったんだろうか?それとも、大好きなソニーにどうしても言いたいことがあって我慢できなくなったんだろうか?

■ソニ☆モバ

 そう!クリクラ!・SPAさんの新サイトがついに始動したらしい。内容は上記リンクで確認して貰うとして、SPAさん、いい人だ。相変わらずSONYを見つめる視点が優しい。だから、厳しい。

 ところで、ウェブには、長らく勤めたサイトを閉じてお休み中だったSPAさんが、再び登場せざるを得ないようなニュースがたくさん出てた。

■ソニー、営業益500億円下方修正 デジタル家電安値で(asahi.com)

04年3月期決算と比較すると売上高は5%減、営業利益は11%増。デジタル家電の年末商戦ではソニーのシェアは拡大したものの、DVDレコーダー価格が前年同期比40%下落、薄型テレビの価格も20〜30%下落した。ソニーの看板商品である携帯音楽再生機が、米アップルコンピュータの「iPod」に押され売り上げが大きく落ち込んだ影響も出た

 そりゃSPAさん、寝てられない!

 さて、そんなSONYについてだが、私は以下の記事に注目している。

■ソニー、短期・高報酬の社員増員 契約・正規の呼称廃止(asahi.com)

ソニーは19日、短期の成果を期待して厚遇する「契約型社員」の割合を大幅に増やす方針を明らかにした。5年以内に新規採用者の1割に達することをめざす。従来型の社員と同じ職場で競う環境にし、やる気や緊張感を高めるのが狙いだ。日本を代表するメーカーが短期契約型の社員を増やす動きは他社にも影響を与えそうだ。

 どっちに転ぶか賭けでもあるが、私は評価したい。理由はSONYが少し前に大成功をおさめた企業だからだ。先日私はそんなSONYが抱えていそうな病を「革新という名の動脈硬化の罠」と呼んだが、その治療のためにも、是非とも外部後を入れて、新しい歴史を刻みなおして欲しい。…なんて、ファンゆえの妙な思い込みで思ったりしている。

2005-01-21 | Project Palm 直接リンク | コメント (0)

2005/01/14

困ってるそうなり。

 なぜか、この人が久しぶりにPDAを引っ張り出したそうなりよ。すると…

■CLIEのキーボード。(narinari.com)2005/01/13(Thu) 01:24

最近、またPDAを使おうかなぁ、と思って棚の奥からCLIEを引っ張り出して来たなりが、充電してみたら、中のデータが全て消去されている状態に。

 しかも!…あとは原文を読んでね。

 あはは、ソニーさん、助けてあげて!narinari.comは影響力、強いなり。

2005-01-14 | Project Palm 直接リンク | コメント (0)

2005/01/05

クリクラ!の想ひ出

 まずはお疲れ様でした!…もちろん、先ごろ終了したばかりのサイト、クリクラ!に、まっさきに贈りたい言葉がそれだった

 クリクラ!がそんじょそこらのサイトともっとも違った点のひとつは、情報系サイトとしてもトップクラスの更新量を維持しながら、と同時に、ファンサイトの世界でもっとも手間がかかる作業だと言われているFAQを含んだ掲示板を長らくずっと続けてきたことにある。

 私の経験から推し量るに、あれだけの量の掲示板を、あれだけの期間に渡って維持し続けてきた彼のストレス量は、驚異的な量であったろうと想像できる。たとえば想像して欲しい。それなりに更新量のある2ちゃんねるスレッドのひとつを一年間健全に維持するために必要な人格の容量を!しかも、彼は常時、複数のスレッドを可能な限り健全に維持してきた。それは、常人ならざる作業だと思われる。

 実際のところ、クリクラ!主宰のSPAさんも時には、あまりに困難なトラブルにぶつかったために、何度か掲示板の管理を放棄しかけたことがあった。そのたびに私は心の中で「SPAさん、お疲れ様!」と唱えていた。さらには「これでいいのだ」とさえ思っていた。「SPAさんの苦行がついに終わったことは正解なのだ」と、つくづく思っていた。ところが、その十数時間後、冷静に戻ったSPAさんは再び掲示板の管理を再スタートしていた。

 そのたびに私は「なぜだ?!」と心の中で叫びつつ、SPAさんの驚異的人格量に驚いていた。もしかしたら彼はもの凄いマゾ体質なのかもしれない思ったりしたこともあった。だが、現実に会った彼からそのような体質を感じ取ることは出来なかった。少なくとも彼は、人格者にしばしば見られる穏やかな性格というよりは、熱い情熱を持った知的な活動家のようなキャラクターだった。

 一方で彼は、明るいステージをいつも裏側から支え続けてきた。具体的にも、そして、比喩的にも!彼は誰よりも、他人の笑顔が好きだったようで、いつも計算された日陰の位置からステージを見守った。その優しい瞳で。いや、きっと時には、その本性とも言うべき荒々しさで大暴れしそうになったこともあるだろうに、多くの場合彼は、穏やかな笑顔で目の前の事件を温かく見守り、見事にそれを正しい方向へと導いてきた。

 そんなSPAさんが、クリクラ!を閉鎖して、今年から新サイトを立ち上げるという。最近の彼のサイト上の葛藤を見てきた者としては、それほどの違和感は感じない。彼は彼なりの方向で、SONYやCLIEを見つめ続けていくのだろうと想像する。例によって、そんな彼の行動を応援したい。…と言いつつ、気づいたらいつの間にか、彼の穏やかな優しい笑顔によって逆に応援されている可能性だって捨てきれない。最後にひとこと。新サイト、ぜひとも頑張ってください!

 そして、SPAさんのような熱心なエバンジェリストたちの献身的な活動を目のあたりにしながら、SONYという会社はどんな答えを彼らに返してあげることが出来るのだろう?とも思う。たぶん、SPAさんがサイト運営について少なからず悩んだであろう背景として、SONYそのものが今、大きな過渡期にいる。人が変わって傾いたというより、人はほとんど変わっていない。方向性もそれほど変わっていないはずなのに、時代だけが変わってしまった。さらに言うならライバルたちも変わってしまった。なのにSONYだけがまだ変わっていないように見える。

 私から見ると、「革新という名の動脈硬化の罠」に落ちかけたところから、今まさに脱出しかけているように見える。SPAさん以上に、SPAさんたちのためにも、頑張れ、SONY!


※大変遅くなったけど、どうしても書きたかったので!

※個人的な思い出としては、クリクラ!から生まれたソフトウェア「Mac USB Driver for CLIE」に、「CLINGO」という愛称をつけさせてもらえたことがとっても嬉しかった!もちろん、CLINGOとはCLIE(クリエ)とRINGO(林檎=Apple)という二つの言葉の合体。LとRが入り混じっちゃってるのはご愛嬌ということで!

2005-01-05 | Project Palm 直接リンク | コメント (0)

2004/12/28

「今さら」を「今だから」に!

 SONYに新しいカンパニーが誕生するという。それは…

■ソニーが「携帯音楽」特命部局 ウォークマン復権目指す(asahi.com)

ソニーは27日、携帯型音楽再生機開発と音楽配信事業を一括して手がける特命カンパニーを社内に設立したことを明らかにした。日米にまたがる300〜400人の大組織になる見通しで、来年中にも新製品を発売する考えだ。米アップルコンピュータの「iPod」が席巻するなか、携帯型再生機の代名詞だった「ウォークマン」の巻き返しを図る。
 新カンパニーは「コネクトカンパニー」の名前で、再生機の開発者や音楽配信の担当者を日米から集めて11月1日に発足。年明けに本格的な活動に入る。欧米ですでに音楽配信を手がけている米グループ会社「ソニーコネクト」も傘下に置く。

 わざと無茶苦茶言えば、AppleはPDA部門の資産をiPodへと昇華させたようなところがある。だからSONYも、CLIEをそのまま進化させつつ音楽要素をフューチャリングしていれば、それはそれでイケたんじゃなかったなどうか?…とも思う。少なくとも活かせる過去資産はあったと思うのだが…。

2004-12-28 | Project Palm 直接リンク | コメント (0)

2004/12/27

兎の誤算

 CLIE User Club!で見かけた以下の記事を読みながら、思わず唸ってしまった。いつの間に、亀は兎を追い越していたんだろう?

■「VAIO第2章」は成功したのか(PC Watch〜大河原克行の「パソコン業界、東奔西走」)

 VAIO第2章の総括記事だが、私が気になったのは、VAIO云々よりも、パソコン全体の未来について触れた以下の文章。

そして、木村NCプレジデントは、それを実現する上では、プラットフォームにこだわる必要がないことも示す。それは、言い換えれば、IntelアーキテクチャーとWindowsの組み合わせでなくとも構わない、との見方とも受け取れる。同社のデジタル家電に、Linuxが採用されていることを見ても、それとの連動を目指すVAIOがWindowsである必然はないだろう。

 かつてWindowsはMacintoshをライバルにしていた時代もあった。そして今、Linuxをライバル視しているようだ。しかし、そのうち、Linuxとも違うものと戦っているかもしれない。そう、それはもはやOSと呼ぶことさえ疑わしい「何か」かもしれない。

 ネットワークコンピュータとか、ユビキタスって言葉は20世紀の頃から、まことしやかに囁かれてきたOSの進むべき未来像だった訳だが、そんな技術界の供給体制が描いた未来像とは別に、独自に進化した需要サイドの方が勝手に別の未来像を描きはじめているようにも見える。

 気のせいか?


参照●435.ステートレス・デバイス(PalmTortter)

2004-12-27 | Project Palm 直接リンク | コメント (0)

2004/12/01

周回遅れを取り戻せ!

 後手に回るソニーって見たくない。もっと先進の魂を守って欲しい。そのためには、何が大事で、何が大事じゃないのか、ちゃんとわかっていて欲しい。

■ソニー、MP3対応のHDDウォークマン「NW-HD3」を発売(ITmedia)

OpenMG Audio形式による著作権保護を施すために、本製品内のMP3ファイルを他のPCの転送しても再生することはできないが、1000曲のMP3ファイルを転送する際、これまで10時間かかっていたものが、30分以内に短縮されたという。

 いくら著作権のためとは言え、改良したら30分で済むものが以前は10時間もかかっていたとは…。

 実は、これと似たようなことが数年前のCLIEでも、まさに起こっていた。まったく同じじゃないけど似たようなケースだったような…。

 それにしても、多くの分野において著作権者でもあるソニー社の場合、最近どうしてもユーザ寄りのスタンスに立つまでに時間がかかってしまうのだが、これ、何とかならないだろうか?何も著作権を無視しろとは言わない。ただ、もっとユーザのことを考えて欲しいと思う。ただそれだけのことだ。でないと、絶対にユーザには愛されない。

 さて、iPodという強力な先行者の後ろで、この驚異的な出遅れはどう出るか?

2004-12-01 | Project Palm 直接リンク | コメント (0)

2004/11/30

陽はまたまた昇る?

 またかよッ?

■米映画4社がHD—DVD陣営に ソニー陣営より優位に(asahi.com)

ハイビジョンなど高精細の画像を録画する「次世代DVD」を巡って電機業界が2規格に分裂している問題で、米大手映画制作会社のワーナー・ブラザースなど4社は29日、東芝やNECが推進するHD—DVDを支持する、と発表した。4社は05年末に全世界でレコーダーやプレーヤーが発売されるのに合わせ、その前後にHD—DVD対応の映画ソフトを発売する見通しとなった。ソニーなどのブルーレイ・ディスク(BD)陣営に対し、HD—DVD陣営が今のところ有利な情勢となっている。HD—DVD採用を発表したのはワーナーのほか、ユニバーサル、パラマウント・ピクチャーズ、ニューライン・シネマ。4社の現在のDVD販売シェアは米国で約45%。

 驚くべきは、今回ピンチに陥っているのは、ソニーとパナソニックの連合軍だってこと。ビデオ戦争の時の最大のライバルが同じ陣営に踏ん張ってみても、やっぱり負ける時は負けちゃうのか?

ただ、米最大手の一角であるディズニーはまだ態度を決めていない。さらに4社は「BDで発売しない」というような排他的な合意はしていない模様で、BD陣営は「引き続き協力するメーカーやソフトを集めていく」(ソニー)方針だ。このため発売後しばらくは、VHSとベータマックスのように両規格が併存したまま普及が進む事態も予想される。

 ユーザが泣くことだけは避けて貰いたい。

2004-11-30 | Project Palm 直接リンク | コメント (0)

2004/11/02

リ・スタート

 さっきSONYのこと書いたばかりなのに…。今度はSONYが(たぶん)しっかりと前を向いた話。

■ソニーBMG、ファイル交換ソフト会社と提携検討(asahi.com)

関係者によると、ソニーBMGとグロクスターは、利用者がパソコンを通じてソニーBMGの楽曲を探した場合、音質などで正規版には及ばないサンプル版を無料で提供し、正規版を希望すれば有料で提供する仕組みを検討しているという。

 ようやくSONYも目を覚ましたらしい。この買収劇がそのままSONYの新しい鉱脈となるかどうかはわからないけど、自社技術の塔に籠もって、誰にも理解されないコトバ(=独自規格)で喋られるよりはよっぽどいいのではないか?少なくとも、ここまで出遅れた以上は!…と思う。

 という訳で、音楽データ分野におけるSONYの巻き返しを期待する。でもって、記事にもあるように、この買収劇がウィニー裁判などに与える影響についても興味深い!

参照●Grokster
  ●MP3 と著作権法(サイバースペースの法律)…Grokster社の名前も出てくる!

2004-11-02 | Project Palm 直接リンク | コメント (0)

バベルの塔

 ソニーが作った世界最小電子辞書の記事って見た?

■世界最小・最薄の電子辞書、ソニー「EBR-S8MS」「EBR-S7MS」(ITmedia)

 この製品がいいとか悪いとかじゃなく複雑な気持ちになるよね。そんな気持ちを、とっても好意的に解説してくれたのが以下の記事。

■いいとこは見習え(くりっとCLIE!)

ま。同じ社内にありながら開発部門は、CLIE・電子辞書ともにそれぞれべっこの道を歩んでおりましょうけれど。せっかくですからいいもんはどんどんパクっていきましょうよ。携帯電話についてたディスクジョグをCLIE VZ90にパクったという実績もあります(人聞きの悪い)し、同じ社内ですから訴えられてヒーてなことにもならんでしょう。CLIEの次代に、いろんな改良をされた良い製品が出ることを祈っている、一Palmユーザーでございます。

 そうそう、今回の電子辞書とCLIEの関係に限らず、最近のSONYではこの手の混乱ぶりが激しいように思う。かつてはメモリースティックだ、ジョグダイヤルだと、本当に不気味なほどの統一歩調をとれていた会社が、今ではカンパニーごとにバラバラな夢を語っている。

 そんな最近のSONYについて考えながら、「バベルの塔」の故事を思い出した。

創世記11
 
ノアの洪水の後、人間はみな、同じ言葉を話していた。
 
人間は石の代わりにレンガをつくり、漆喰の代わりにアスファルトを手に入れた。こうした技術の進歩は人間を傲慢にしていった。天まで届く塔のある町を建てて、有名になろうとしたのである。
 
神は、人間の高慢な企てを知り、心配し、怒った。そして人間の言葉を混乱(バラル)させた。
 
今日、世界中に多様な言葉が存在するのは、バベル(混乱)の塔を建てようとした人間の傲慢を、神が裁いた結果なのである。
 
アート at ドリアン 西洋絵画史より)

 ガンバレ、SONY!…と、今週も応援しておく。


※と…、話の焦点がよじれっぱなしの記事だけど、最近、くりっとCLIE!が抜群に面白い!

2004-11-02 | Project Palm 直接リンク | コメント (0)

2004/10/26

未来を握りしめるための方法

 先日、某所で実用されているPEG-VZ90を見た。操作を始めると、思わず周囲に人垣が出来た。それぐらいのインパクトのあるマシンだ。これはもう間違いない。さて、そんなVZ90について、非常に興味深い情報がネット上に登場した。

 正直言って、市販されているコンピュータ雑誌やモバイル雑誌の特集記事が2〜3個出来上がるほどの情報量を持った凄い記事だ。量じゃなく質が!

■クリエ PEG-VZ90 開発者 スペシャルインタビュー(クリクラ!)

クリエ「PEG-VZ90」の発表後、ソニーさんのご厚意で発売前に実機をお借りして各種レビューを公開しましたが、実は貸し出し機の返却の際にソニー側の計らいでVZ90の商品企画を担当したソニーの後藤庸造さんと意見交換をする機会を設けていただきました。その模様について、ソニーさんが掲載許可をくださいましたので、スペシャルインタビューとして公開します。色々な意味で興味深い内容になっています。クリエユーザーならずともPDAに興味のある方は是非ご一読ください。

 私自身のスタンスはもう今さら繰り返すまでもなく、SONYという会社には既成のPalmユーザやらCLIEユーザを思い切って裏切るぐらいのアプローチを期待している。決して、伝統を!などとは期待していない。なぜなら市場が今、そういう状況にあるからだ。つまり、既成のユーザだけを見ていたらカテゴリごと難破してしまう、そういう状況だ。

 そういう意味では、PEG-VZ90は正解だ。ちゃんと既成のユーザを裏切っているし、コンシューマ層への衝撃度(インパクト)やアピール度も持っている。ただし、一点だけ不満がある。上記記事中でSPAさんも書いている。

SPA「せっかくのAVビューアーですから、AVコンテンツそのものが手軽に入手できると良いのですけど。そして、そういうコンテンツを手に入れる手段をソニーさんが用意してくれないのでしょうか…。」

 正直この一点に尽きる。SONY社の、そしてCLIE開発チームのこの質問に対する解答は、上記の記事読んで貰うとして、その理由やらいい訳はともかく、市場が今こんな状況にある以上、もう少しビジョンを進めて欲しかった、というのが私の偽らざる本音だ。

 少なくとも初代CLIEの時、当時の開発チームはいくつかの妥協やら挫折やらを繰り返しながらも、コンシューマにビジョンを提供しようとして、ハードウェア開発だけでなく、ソフトウェア開発やコンテンツ提供サービスの面でも120%の力を発揮した。その完成度はともかく、そこには「決意」があった。だから、コンシューマはそこに未来を感じた。その後の歴史は必ずしも理想通りには進まなかったが、CLIE登場からの数十ヶ月間、少なくともビジョンは現在よりも具体的な形で提供されていた。

 なので、次回CLIEにはそうした部分での充実を望みたい。その周辺環境に「退路」ではなく「決意」を感じさせるマシン。私の願いとしては、私を含む既成のユーザなどどんどん蹴散らして貰って構わない。その替わりに、コンシューマをしっかりと狙い打ちして貰いたい。

 その意味で、今回のVZ90はハードウェア技術でコンシューマをしっかりと意識しながら、価格とコンテンツ供給の両面でコンシューマに甘えてしまったように思う。この2つのうちどちらかは次回までに解放して貰いたい。

 さて、SONYだ!素敵な会社だ。素敵な人材が揃っている。素敵なコンテンツまで揃っている。そうしたコンテンツを活かすのも技術、殺すのも技術!これはCLIE単体のことじゃなく、SONYという企業が背負った21世紀の十字架であり、これを克服した瞬間にそれはSONYという企業にとって最大のアドバンテージとなるはずだ。それぐらいに重大な課題だと私は思う。

【ヒント】ビデオゲームも、BSテレビも、パソコンも、音楽プレイヤーも今、みんな同じ問題にぶつかっているはずだ。その宿題を放置したままでは、夏休みは永遠に終わらない。

 ガンバレ、SONY!

2004-10-26 | Project Palm 直接リンク | コメント (0)

2004/10/16

今さら、ソニー

 賢くなりすぎて愚を犯してきたのかしれない。

■ソニーが方針転換、MP3をネイティブサポートへ(ITmedia)

ソニー幹部は、既報の通り来年中旬までにフラッシュメモリーベースの音楽プレイヤーにMP3サポート機能を追加することを認めた。(中略)「少しの間だけ居眠りをしてしまったが、今はしっかりと目を覚ましている」とGlasgowは述べ「われわれのこれまでのパフォーマンスは良くなかった。われわれは出遅れてしまった。これは過去の成功に甘んじていたからかもしれないし、わが社が音楽業界と関係していることが影響したのかもしれない」と付け加えた。

 確かに思いっきり出遅れてしまった!そして、その原因を「わが社が音楽業界と関係していること」だと思うなら、それと同じ愚を<映像>分野でも犯すなよ、とも言いたい。

 ところで、近年のSONYという企業には、戦略家の決定的な不在を感じる。優秀な開発者やそれを牽引できるビジョナリーもいる。でも、マーケティングまで含めて会社の命運を牽引できるような戦略家の不在をつくづく感じる。

 いや、正直、いなきゃいないでもいいのだが、そういう才能の欠如が近年、明らかに多くのミスを産み出しているようにも見える。スノッブな開発者集団が好き勝手に会社の命運を動かしてしまった、Jobs復帰前のApple Computerのようにはなって欲しくない。頑張れ、SONY!

 もちろん、最近の一部新製品やら今回のMP3に関する方向転換には、同社の健全な戦略性の萌芽も感じる。でも、遅すぎた。その分だけ余計に頑張って貰いたい。だって、やっぱり好きな企業のひとつだから。

2004-10-16 | Project Palm 直接リンク | コメント (0)

2004/10/12

AIBOは見た!

 いつ使うかわからない10個の楽しそうな機能よりも、たった1個の便利な機能がすべてに勝るなんてことがしばしば起こる。果たしてこの新機能は、そんな1個になれるんだろうか?

■留守宅守る「番犬」アイボ ソニーが発表(CNN)

新型アイボには、顔の部分に動画・静止画を撮影できるカメラと、動くものや物音を自動検知するセンサーがついている。充電器に置いて「お留守番モード」に設定すると、侵入する動きや物音があった場合、その方向に顔を向けて写真を撮影し、録音を始める。無線LAN機能を備え、撮影した写真をすぐに持ち主の携帯電話へ電子メールで送ることもできる。映像と音声は帰宅後にパソコンで確認できる。

 以前も紹介した「漠然とした不安」をフォローする留守番商品。流行なんだろうか?

 でもって、実際に留守宅で起こったトラブルを電子メールで送ってくれるというのは嬉しい機能だなとも思うのだが、留守宅に侵入した悪漢を追い出す訳でもなく、侵入をこっそりと電子メールで送るという機能は、けっこう便利だなと思う反面、「番犬」というイメージからは少し遠いな、と思う。「番犬」なら、吠えろよ!噛めよ!とついつい思ってしまう。そういう意味では、吠えるより噛むより「見る」とか「チクる」に徹したこの製品は、「番犬」ってよりも「家政婦」とか「近所のおばちゃん」って感じだ。

 私自身はこの機能、結構便利かもしれないと思いつつ、価格を考えると、何も「犬ロボット」じゃなくてもいいかな、とも思う。電子メール転送機能つきの防犯カメラが出たら、そっちでいいかも。値段を考えると、AIBOそのものが盗まれちゃう可能性だってないとは言えないし…。


※170,000アクセス達成!日頃のご愛読に感謝!

2004-10-12 | Project Palm 直接リンク | コメント (0)

2004/10/10

PalmOS搭載マシンのベスト3、私の場合。

 Ring-Palmの記事を受けて、でじさんの企画に乗っかってみる。

■マイ ベスト(デラデラメモ)

過去に発売されたPalmOS搭載マシンでベスト3を選びましょう企画。

第3位 CLIE PEG-TH55
第2位 WorkPald C3
第1位 Palm V/Vx

 第1位と第2位は同じ機種みたいなものなので、残念賞の次点を書いておくと、Palm IIIかな。こうして並べてみると、自分がPalmOS搭載マシンに何を求めているのかがよくわかる。ま、PalmOSの世界では年寄りの類に入るので、どうしても古い機種が多いのは多めに見てね。だって、最初の方がインパクトが強いんだもん。

 中でもPalmVシリーズのインパクトは今でも忘れることが出来ない。銀色のPalm V/Vxも、黒いc3も、どっちも大好きだった。見た目の美しさと指で掴んだ時のひんやりとしたグリップ感が今でも忘れない。最新技術を載せたPalm V筐体のマシンが発売されたら、速攻で買っちゃうと思う。発売された当時は、Jeff Hawkinsが辞めてもこんな素敵なマシンが作れるじゃん?とか思ってたけど、実は退社するJeff Hawkinsの置き土産みたいなマシンだったことが後でわかった。PEG-TH55は、現在使用中のマシン。発売以来、何の不満もなく使い続けている。最新機能を持ちながら非常にコンパクトにまとまっているのが嬉しい。特別なことがない限り、しばらく使い続けるだろう。

参照●2004/10/09(Sat)@503 No.431---マイ ベスト Palm(Ring-Palm)
  ●Owner's Guides for Other Palm™ Handhelds(palmOne)

2004-10-10 | Project Palm 直接リンク | コメント (0)

2004/10/06

すれ違い

 確かにその通りかもしれない。と、今回のSONY社とpalmOne社の新製品を太平洋を挟んで眺めつつ思う。

■2004/10/05 SONYとpalmOneの対照的な新製品(Birdis Land's Favorites!)

この両製品、同じPalmOS搭載ハンドヘルドでありながら、本当に対照的です。片やPalm/Pilot時代のPalmデバイスからは想像も出来ないデザインに高スペックに高価格。目玉は市販機で世界最大という有機ELディスプレイ搭載で、PDA業界はもとより携帯やデジカメを含む電子機器業界の中でもニュースバリューのある製品なのに対し、もう一方はごくごく当たり前の、興味のある人でなければどこが新しいのか全く分からない、でもオーソドックスなPalmデバイス好きな人から見れば本当に待望の製品です。

 本当に、まったくその通りで、だからこそ、太平洋を挟んで並ぶんじゃなく、同じショップで並んで欲しい。つまり、palmOne社の製品(T5やTreo 650)は日本語版を日本のショップで売って欲しいし、SONY社の製品(VZ-90)は英語版をアメリカのショップでも売って欲しい。そしたら本当に最高なのに!…と、つくづく思う。

2004-10-06 | Project Palm 直接リンク | コメント (0)

2004/10/05

愛される理由。

 NTTドコモの携帯電話が初めて他社からの脅威に怯え始めた時が、正確にいつ頃だったかは覚えていないが、それくらいのタイミングから始めた開発がようやく追いついた、ぐらいに思って置きたい。

 ここしばらく、NTTドコモ社はライバル社を凌駕する豊富な機能を搭載したマシンを次々と搭載したにもかかわらず、他社の後塵を拝することが多かった。その理由は、前サイトでも何度か書いたように、「世界標準」という熱病に取り憑かれた重病患者のような状態にあった。その結果、もっとも大切な、iモードで日本人の心を掴んだ時のような魅力を失った。ユーザの気持ちを思い計ることを忘れて、研究室にばかり籠もっていた。

 その流れにようやく変化が訪れたのはこの春に登場した「premini」あたりからだった。このマシンでNTTドコモは久しぶりにユーザの方をしっかりと向いた製品を作った。そして、その製品は大ヒットした。カメラ戦争で遅れたことを勘違いして、高画質カメラ戦争に踏み込んではみたものの、その正解は、ユーザによってはカメラさえも必要としない。まずは電話とiモード機能!そしてデザイン!それがもっともリアルなユーザの声のひとつだった。そんな世界観を受けて、ライバル社がこれまででもっともビビりそうなマシンが4機種も登場した。

■利用シーンに合わせて選べる4種類〜ムーバの新モデル(ITmedia)

ドコモが“利用シーンに合わせて選べる”ムーバ端末4機種を発表した。いずれも2004年度下半期に発売予定。ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズの「premini-S」プレミニ・エス)、三菱電機の「Music PORTER」(ミュージックポーター)、パナソニック モバイルコミュニケーションズの「prosolid」(プロソリッド)「Lechiffon」(ルシフォン)がラインアップされる。

 一言で説明するなら、順番に「超小型×可愛さ!」「流行の音楽プレイヤーを内蔵」「超薄型の折り畳み」「とにかく可愛い!」と言ったところか。このうち、形状的な的アドバンテージ(薄さ&小型)やデザイン性で圧倒的に勝る「premini-S」「prosolid」「Lechiffon」は、間違いなく売れるだろうと思う。「Lechiffon」のセンスが女子高生にそっぽを向かれない限りは間違いなく3機種とも売れるだろうと思う。

 ちょっぴり心配は「Music PORTER」かな。音楽のインストール作業がどれぐらい簡単に出来るのか?バッテリはどれぐらい持つのか?など、この種の機種の場合、越えるべき障壁がいくつかある。さて、どんなもんだろう?このあたりは、以下の記述が実際にどんな感じなのかに期待!

音楽を聴くために必要な付属品はすべて同梱したオールインワンパッケージで販売。

 ただし、この機種も、音楽機能以前にデザインが面白い。さらにかなりコンパクトだ。ちょっと皮肉な見方をすれば、もしも音楽機能が脆弱だったとしても、以下のようなちょっぴり微妙な機能との合わせ技で結構売れたりするかもしれない。

事前に登録した声でカメラのシャッターを切ることができる音声シャッター機能

 また、下記の機能も意外と捨てがたい。こーゆーのは技術者はともかく、ユーザが待ち望んだ機能のひとつだったりするからだ。

受信メールを見ながら返信メールを作成できる「見ながら返信」機能

 ま、とにかく、4機種の中では唯一ちょっとした不安も感じるが、逆に言えば、音楽機能さえユーザに優しく作られていれば、かなりイイ線行くだろうとも言える。

 あと、個人的には「prosolid」がイチオシ!重さ98グラムで、薄さ16.7mmの折り畳み形状ってのは、個人的に待ち望んだマシンだ。実は携帯電話にとって「ポケットを必要以上に膨らませない」ということも、とっても重要なことなのだ。理由は持ち運びやすいからではなく、不格好になりたくないから。しかも有機EL液晶なんだとか。とっても楽しみ!

 「premini-S」については、やっぱり「POBox」搭載が魅力。「Lechiffon」は、さっきも書いたけど、感想を私に訊くな!ターゲット女性層に直接訊いて欲しい。その答がそのままセールスに一致するはずだ。

 ま、どっちにしても、ここしばらく機種が並んでも、その中から1つを選ぶのが精一杯だったドコモの新機種が、とっても楽しくなったことだけでも私は大いに評価したいと思う。

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2004/10/04

おかえりなさい!

 批判する時が声高なら、賞賛する時も声高でないとバランスがとれない。たとえば、CCCDだ。

■ネットワーク認証型コピーコントロールCD“レーベルゲートCD”仕様の終了について(株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント)

株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメントを本社とするソニーミュージックグループのレーベルカンパニー各社は、著作権保護機能を付加したネットワーク認証型コピーコントロールCD“レーベルゲートCD”仕様を2004年10月発売タイトル分の一部から段階的に終了し、同年11月17日以降発売する新譜については全て通常のコンパクト・ディスクとして発売することにいたしましたのでお知らせいたします。

 正直、著作権を守るという「目的」は納得できても、CCCDという安易すぎた「方法」は納得できなかった。だから、私もこれまでCCCDについては否定的な立場をとってきた。だが、上記のように、SONY社はCCCDから撤退するようだ。これはめでたい!そして、大英断を下したSONY社に最大の賛辞の言葉を贈りたい!

 その勇気は素晴らしい!

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2004/09/23

VZ90の写真を撮ってみた。

 あはは、時間もなかったので、チラッと見た。そう、銀座のアイツ!

 で、ついでに写真も撮った訳なんだけど、だいたい見ればわかるように携帯電話のオマケのカメラだ。有機EL液晶の美しさを表現するのに携帯カメラってズボラさは何てことだろう?ナメてるのか?とSONYの人に怒られちゃいそうだ。

 数分間触ってみた感想としては、液晶がとにかく綺麗だ。今回初めて覚えた言葉だけど「視野角」が本当に広い。液晶が、どっから見ても美しいのだ。電車内なら覗かれっぱなしみたいなぐらいに美しい。

 なので、映像ビューワとしてはなかなか魅力的だ。心配はそのお手頃じゃない価格と、映像ソフトの供給体制だ。それさえ揃ったら、かなり恐ろしいとも言える。

 サイズ的には微妙って感じだった。携帯するのはポケットではなく、鞄の中が想定されているように思われる。それぐらいに分厚くて、微妙に大きい。ただし、上図のように、閉じてしまえば、縦横サイズだけはまあまあの大きさになる。

 この製品は、偉大なる試作機と捉えた方がわかりやすいかもしれない。


※ついでに、近所のこんなものを撮ってみた。コカレストラン有楽町。店の前を通りかかったら、「10月25日からビッグカメラ有楽町店6階に移転」とか書いてある。だもんで、レジのお姉ちゃんに「残ったビルはどうなるんですか?」と質問したら、即答で「取り壊されるみたいですよ」とのこと。なかなかイイ感じのビルだったので、ちょっと残念。だもんで、写真をパチリ!

※VZ90に関する詳細レビューがに出た。

■価格でびっくり、画質でびっくり!クリエ「PEG-VZ90」インプレッション(livedoor)

2004-09-23 | Project Palm 直接リンク | コメント (0)

2004/09/19

明るいきざし。

 なんか、こっち方面に関するニュースでは、久々に明るいニュースじゃない?そんな気がするんだけど、僕だけ?

■CDコピー:ソニーが禁止機能の全廃を検討(デラデラメモ《NEO》)
■CDコピー:ソニーが禁止機能の全廃を検討(Mainichi Interactive)

大手レコード会社、ソニー・ミュージックエンタテインメント(SME)は17日、CDに付けていたコピー禁止機能を全面的に廃止する方向で検討に入った。パソコンからハードディスクに音楽を取り込むアップルコンピュータの「iPod」など携帯型デジタル音楽プレーヤーが人気を集める中、コピー禁止機能があると取り込めないことから、顧客離れにつながりかねないと判断した。エイベックスも同日、同機能を付けるかどうかを作品ごとに判断する弾力化を発表した。

 ご存じのように、ついつい最近の記事「仏にソウル」において私は、以下のように偉そうに語ったばかりだ。

とくに、SONYの場合は、もともと音楽や映像などデジタルコンテンツの著作権を多数所有している企業でもあるのだが、最近ではさらに!(中略) もっとも面倒くさい企業になりつつある。(中略)使いやすいハードウェアと使いやすいソフトウェアサービスの組み合わせの開発こそが、最低条件になるだろう。

 音楽分野に限ったこととは言え、そんな流れに明らかに逆行してくれる今回のSONYの決定は、本当に素晴らしいこと!そして、同社の戦略にとっても正しい未来に繋がる第一歩だと信じる。そして、エイベックスも含めたCCCDに対する新しいスタンスには大歓迎!


※CCCDでは、つい最近も気づかずにAmazonで思わず日本版を買っちゃったCDで泣いちゃったところだ。早くこーゆー悲劇はなくなって欲しい。

【訂正】この記事の最初のタイトルは「明るいきざはし。」だったが、読者・中村さんよりのお知らせで「きざし」に訂正。感謝!感謝!

2004-09-19 | Project Palm 直接リンク | コメント (0)

2004/09/17

島村ジョーとの再会

 これを機会に初めて!もしくは、これを機会にもう一度あの感動を!…こんな感じ?

■C'moAコミック一覧(ブービオ)

2004年9月15日(水) PalmOS5以上搭載のSONY CLIE全機種でご利用頂ける様になりました。

 この中に、読みたいマンガが一冊もないとしたら、それはそれで逆に凄いと思う!自慢していいと思う。…でも、誰に?

2004-09-17 | Project Palm 直接リンク | コメント (0)

仏にソウル

 ある意味、タイムリーなアップデートではある。

■DVD Studio for Palm 1.2.6(Muchy.com)

市販のDVDを、パームで観るためのソフトです。3時間以内の映画であれば、128MB/256MB/512MBのいずれか任意のサイズに収まるように圧縮して変換し、外部メモリーに入れておけば、旅行などのちょっとした空き時間を使って、映画を楽しめます。

■Pocket-DVD Studiowooden-bear

簡単なTIPSをば。

■PQDVD.com

 そう!まさに、有機ELまで搭載した新型CLIE「VZ90」にピッタリのソフトだ。PalmOSマシンでDVD映画を見ようと思ったら、現在これぐらい簡単に出来るのだよ、という例題だが、逆に言えば、この程度の手間はどうしてもかかってしまう。これを「楽な変換作業」と見る人種と、「絶望的な神業」と見なす人種がこの地球上には存在する。そして、残念ながら、大多数は後者だ。

 VZ90が短期的な試作品でなく、モバイルAV機器として活躍していくならこういった方向へのソフトウェア的サービスも充実させていって貰いたいと思う。そうなって始めてのモバイルAV機器だと思う。iTunes Music StoreのないiPodや、彫ったはいいが魂の入ってない仏様では困る。このあたり、大いに期待したい。

 ところで!私の本音を言うと、先日もこのサイトに書いたが、とっても乱暴な話なんだけど、VZ90からケーブルを一本引っ張って「とあるDVDプレイヤー」に接続するだけで、そのDVDの内容がコピーできたら最高に嬉しいと思う。実際、そんなことが出来るなら、実売価格次第でVZ90は、それなりに売れそうな気がする。(機器の性格上、iPod並みとまでは言わないが…)だが、実際にはたぶん無理だ。そう、著作権の問題がややこしいので、まともな企業がそういう製品を出荷するとは思えない。とくに、SONYの場合は、もともと音楽や映像などデジタルコンテンツの著作権を多数所有している企業でもあるのだが、最近ではさらに!

■ソニーがハリウッドの映画会社大手のMGMを買収(日経エレクトロニクス)

ソニーらは、米Time Warner Inc.とMGM社の買収で激しく競り合っていたが、最終的に競り勝った形だ。ソニー・グループがハリウッドの映画会社を買収するのは、1989年に34億米ドルで米Colombia Pictures社(現在のSony Pictures Entertainment(SPE)、Inc.)を買収して以来2社目となる。

 もっとも面倒くさい企業になりつつある。でも、逆に言えば、もっとも収穫を得られるポジションにもいる。このあたりは、Steve Jobsが例題を見せてくれたように、使いやすいハードウェアと使いやすいソフトウェアサービスの組み合わせの開発こそが、最低条件になるだろう。仏を作ったら、次には魂、そう、ソウルだ!

2004-09-17 | Project Palm 直接リンク | コメント (0)

2004/09/16

パパラッチ?

 で、実際のとこ、どうなんよ?

■第148歩 発売日まで限定公開!クリエVZ90劇場〜素直にフォトレポートっていえばいいのに〜(WorP@holic)

女性が持つとこんな感じとゆーのが伝わってるでしょーか。デカそーに診えるけど、実は意外とコンパクトなのネ、VZ90。

 百聞は一見にしかず!さっそく銀座はソニービルへと向かったのは、WorP@holicのドクター。ふむふむ。やっぱり有機ELの視野角はめちゃくちゃ広いらしい。ところで、お姉様の写真は?

 でもってWorP@holicには以下のようなコメントも!

ソニースタイルで早くも売り切れ(=予約受付を一時停止中)。各メディアのニュースアクセスランキングで軒並み第1位をゲット(ITmedia Mobile Express、日経エレクトロニクスNE ONLINE)!電子手帳付きのAVプレーヤー、なのが人気のヒミツ?

 私も早いとこ触ってみたい!


※関係ないけど、Treoなタクシー、乗りたいっ!

2004-09-16 | Project Palm 直接リンク | コメント (0)

2004/09/15

眩々

 まじスゲー、有機EL!

■「クリエ」PEG-VZ90 Photoレビュー(暫定版)(CLIE User CLUB!)

取り急ぎデジカメでハード関連を撮影しましたので暫定版としてお届けします。

 メーカーから借りたマシンを、CLIE User CLUB!のSPAさんが慌てて撮影、慌てて公開!

 やっぱ有機だ!確かにスゲエ!めちゃくちゃ明っかるい!トイレの100W電球みたい!

2004-09-15 | Project Palm 直接リンク | コメント (0)

2004/09/14

戦艦大和の壮麗さ

 しばらくご無沙汰だなと思っていたら、いきなりSONY社から凄い製品が登場した。

■PEG-VZ90(SONY)
■PEG-VZ90(sony style)

 この製品の特徴は以下の2つ。ひとつは…

世界最大サイズの、高輝度・高コントラスト<有機ELディスプレイ>を搭載。さまざまな動画・静止画を、従来の携帯機器をはるかに超える鮮明画像で再生します。

 そしてもうひとつは…

販売価格 94,290円

 この2つですべてが言い表せているような気がする。キャッチコピーにもある。

その画面の美しさは常識を越えた

 だから値段の方も常識を越えた、というか、ま、予想をはるかに超えた値段になった。そういう意味では、CLIEのラインというよりも、QUALIAのラインが作ったCLIEという表現の方が正しいかもしれない。それを証明するかのように、まるで古き良き時代のApple Computerの開発者チームのように、誇らしげな写真と名前と言葉が下記のページに並んでいる。

■私たちが「PEG-VZ90」を創りました!〜第一回開発者インタビュー(sony style)

 ところで、覚えているだろうか?昨年の11月に、この製品の途上が告知されていたことを!

●有機が来年来るらしい(パルマガ)

 ちなみに、筐体サイズを比較すると…

PEG-UX50(175g) 103.0mm×86.5×17.9mm
PEG-TG55(185g) 73.3×121.5×15.7mm
PEG-VZ90(270g) 109.0×87.0×23.0mm

 ほぼ、PEG-UX50に近い左右比だが、分厚さと重量はかなり嵩張った印象だ。その替わり、この巨大さと引き替えに、こんな特徴が備わっている!おそらくは、この特徴こそが、この製品のこれからを左右するキーポイントになるかもしれない。

脅威のスタミナバッテリー動画再生最大連続約12時間、音楽再生連続42時間!

 ところで、この製品は、液晶と言い、価格と言い、もはやPDA云々とは別次元の製品だ。価格だけなら、21世紀のPDA史上最高価格だろうと思う。だから、この製品はAV機能を合併したPDAという解釈よりも、PDA機能も持ったAV機器と考えた方が納得がいく。いや、AV機器としてもコスト的には安くない。だからこそ、有機EL製品なのだろうと思う。たぶんこの有機EL、めちゃくちゃ美しい画面なんだろうと思う。10万円の価格に釣り合うような!

 そう、この製品はたぶん、PDA機能内蔵のDVDプレイヤー、しかも超高級の、と考えるべきだろう。まさに、ビル・ゲイツが待ち望んでいたような!連続12時間なら、嫌になるぐらい映画鑑賞も可能だ。ただし、とっても重要なことだが、この製品にはDVDプレイヤーはついていない。サイズはともかくつけちゃえば良かったのに、と思う。だから、サイズ的に無理だってば!

 さて、もはやPDAと呼ぶことさえ憚られるようなこの製品、市場はどんな風に反応するんだろうか?そして、もっと具体的な関心事として、SONY社はこの製品をどのコーナーに置くつもりだろうか?非常に興味深い!


【追伸】お久しぶり、eyeさん

Newton MessagePad 2100Jの発売価格が18万8000円だったと思うので、 まだまだ21世紀のPDA史上最高価格とは言えないと思いますよ〜。

 確かに「Newton MessagePad 2100J」が21世紀になっても上記価格で発売されていたとは知らなかった!盲点!とは言え、いくらなんでも1998年4月発売の製品は「20世紀扱い」でいいのでは?製造元も開発中止しちゃってるし!

2004-09-14 | Project Palm 直接リンク | コメント (0)

2004/08/25

希望の轍

■PEG-TH55DK 辞書キット(SONY)

ビジネスシーンで大活躍の“クリエ”『PEG-TH55』に辞書機能をプラス!
付属の“メモリースティック-ROM”に収録の辞書データ(全10種類)
●広辞苑 第五版(岩波書店)
●逆引き広辞苑(第五版対応 岩波書店)
●リーダーズ英和辞典 第2版(研究社)
●カタカナ発音英単語検索辞典(研究社監修)
●新和英中辞典 第4版(研究社)
●オックスフォード現代英英辞典 第6版(Oxford University Press)
●漢字字典(学習研究社監修)
●四字熟語早引き辞典(学習研究社)
●暮らしのことわざ早引き辞典(学習研究社)
●カタカナ新語実用辞典(学習研究社)

 さて!とうとうSONYから登場した、私的に待望の用途専用CLIEは「辞書」バージョンだった!まずは大歓迎!やっほ〜!ただし、大歓迎と言っても自分自身が欲しいというよりも、新規ユーザ層の開拓には不可欠だという戦略的な希望だ。

参照●【新春コラム】初夢っつーか(パルマガ)
  ●さらなる夢を見てみる。(パルマガ)

 広辞苑以下、辞書のラインナップはまずまずなので、注目すべきは価格!正直、製品自体のターゲットは新規ユーザなのに、価格自体は既成ユーザを意識しすぎたようにも見える。

 自社製品との比較でもやっぱりやや割高な印象は避けられない。もちろんPDA機能を考えれば割安だとも言えるのだが、私はそうやってPDAに価値を認めてくれるユーザをあまり考えていない。そういうユーザはすでにPDAを購入済みだからだ!

 そこで今後、店頭でこの製品をどんな売り場に置くのか?あるいは、どういった方法で普通の電子辞書やPDAとの差別化を図っていくのか、が楽しみだ。それがそのまま、このやや高すぎる印象の製品の価値を決めるはずだ。大いに期待したい製品だ。

 ただし、製品さえ作れば後は市場に任せた、というのではさっぱり売れないとも言える。実際、家電ショップのPDA売り場はもちろん、「電子辞書売り場」に置かれるようにならなければ、製品を出した価値さえもなくなる!期待!期待!

2004-08-25 | Project Palm 直接リンク | コメント (0)