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2005/02/16
カンヌよりペンギンをこめて
フランスはカンヌ方面から、すごい勢いでPalmSource社からリリースシートが配布されているようだ。
■PalmSource、スマートフォン向け新ソフト発表(ITmedia)
米PalmSourceは2月14日、Linuxに対応したスマートフォン向けプラットフォーム「mFone」など、携帯端末向けの新ソフト4種類を発表した。mFoneはGUI、デバイスドライバ、ネットワークプロトコル、開発ツールおよびブラウザやMP3再生ソフトといったエンドユーザー向けアプリを統合したプラットフォーム。Linuxに対応した設計になっている。(中略)同日発表された新ソフトはこのほか、WAPとHTMLの両方に対応したスマートフォン向けのマイクロブラウザ「mBrowser」、グラフィックスやビデオ、サウンドファイルの送信にも対応した携帯電話向けの強化型ショートメッセージクライアント「mMMS」、および多機能携帯向けのGUIとユーザーインタフェースを統合した「Feature Phone」となっている。
さらに!
■PalmSource CEOはLinuxに未来を見る(ITmedia)
先日、同社はスマートフォンに関する専門知識を得るためのみならず、Linuxのノウハウを手に入れるためにChina MobileSoft(CMS)を買収した。同社は仏カンヌで開催の3GSM World Congressで、このCMS買収を活かした4種の新アプリケーションを発表した。IDG News Serviceは同カンファレンス開幕直前に同社社長兼CEO(最高経営責任者)のデビッド・ネイゲル氏にインタビューした。
どうやらこの記事は、PalmSource社がこれから向かう道について、かなり明確な示唆を示しているように見える。それは具体的には、
Q:PalmSourceは大きな戦略転換を幾つか進め、PDAからスマートフォン、さらにはLinuxへと移行しているようですが、その理由は?
ネイゲル氏:2年前に、ハンドヘルドコンピューティング市場の成長機会が、初代Palm Pilotのようなスタンドアロン型のデバイスから、スマートフォンやBlackBerryなどの、ハンドヘルドコンピュータと通信デバイスの機能を融合した一体型デバイスへとシフトし始めました。われわれは開発の焦点をこの市場に絞り直しました。この市場に将来性を見たのです。
そう、中国市場の話から始まって、同社がこれからの同社の未来をLinux化へと賭けていることがわかる。ただし、同社伝統のこだわりは捨てたくないようで現在のPalmOSからの互換性を匂わせる発言も見受けられる。
われわれは自社ソフトをLinuxに対応させることで、強力なコンビネーションを提供していると思います。われわれはPalm OS向けに作られた数万種のアプリケーションを提供しています。これは本当に恩恵となります。通常は、ユーザーがハンドヘルドデバイスを購入する理由はアプリケーションにあります。莫大なアプリケーションと定評あるユーザーインタフェースにより、われわれはLinuxコミュニティーに多大な価値をもたらすと同時に、Linuxのメリットを活用してワイヤレスデバイス向けの新たなプラットフォーム作り出せると信じています。
また、彼ららしく、ユーザの視点からOSを洗練させていく。
現時点で、Linuxを採用しているスマートフォンは世界でもわずか少数です。特に成功もしていません。その理由は幾つかあります。例えば、Linuxベースの携帯電話は起動に時間がかかりすぎるのです。SymbianとWindows Mobileも同様ですが、20〜45秒かかります。これは受け入れられません。ユーザーは携帯が数秒で起動するものと思っています。ですから起動時間を短縮する作業が必要です。電力管理も問題です。CMSは既にスマートフォンなどのバッテリー式デバイスで起動時間と電力管理を改善するための開発作業をある程度行っています。
個人的な感想としては、おそらくLinuxと合体したPalmOS的なインターフェースの端末は、もしかしたらスマートフォンという名前で呼ばれるような端末ではないかもしれない。だが、そんな今とはまったく違っていそうな未来のためにも、同社は新しい希望の光を灯し続けようとしているように見える。さて?
参照●PalmSourceが中国のCMS買収、LinuxバージョンのPalm OS提供へ(ITmedia)
2005-02-16 | Project Palm 直接リンク