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2004/11/05

神崎瞳の「私は問題ありませ?」

 切迫系のスパム・レディの中でも、彼女はその切迫感においてトップグループに所属するだろうと思われる。しかも、神崎瞳は、清恵取締役を越える高キャリアを持ったスパム・レディでもある。非常に興味深い女性だ。

題 名:貴方の身体を売っていただけないでしょうか?
差出人:[email protected]
日 付:2004年11月5日 12:31:20:JST
宛 先:[email protected]
 
突然のメールで大変驚かれてると思います。申し遅れました。私は神崎瞳といいます。貴方のアドレスは出会い系の掲示板にて書き込みを読ませていただいた際にアドレスが掲載されておりましたのでサイトを通さず直接ご連絡させていただきました。私の要望は肉体関係の契約を結びたい、ということなのです。そのかわり金額はある程度ご用意できますのでいくらでもおっしゃってください。不倫かといいますと私は主人に先立たれておりますのでご理解いただけると幸いです。簡単に自己紹介をいたしますと私の年齢は46歳です。小さいですが化粧品会社を経営しております。体系に関しましては身長161、体重48、スリーサイズは83、61、80です。要望についてひとつ追加したいのはできればこの関係が秘密厳守であってほしいのです。契約は月単位でもかまいません。私も定期的になるのはうれしいことですし。それと、もしこの要望を受理していただけるのなら明日にでもお会いしたいのですがどうでしょうか?待ち合わせ場所は都合のいい所でかまいません。時間ですが仕事が終わり次第なので8時過ぎでよければ私は問題ありませ??鵝修譴任呂いい峪い燭世韻襪里魍擇靴澆砲靴討蠅泙后

 全文を読んで貰えばわかるように、ほとんど「切実なる願い」だけが書き連ねてある。しかも、例によって、これを書いた本人は気づいていないようだが、これ以上ないという素晴らしい条件のオンパレードでもある。

 ところで、「小さいですが化粧品会社を経営」している神崎瞳社長は、以前紹介した清恵取締役と同様、高キャリア系だ。「小さいながら」がどの程度なのかは不明だが、ここで彼女が「化粧品会社」を経営していることは、ただでさえ光り輝きがちな彼女のプロフィールをさらに際だたせている。つまり、少なくとも「小さいですが化粧品会社を経営」している46歳女性は、「小さいながらも重化学工業系の会社」を経営している46歳女性よりも、職業意識的にメイクや美容などにはお金を惜しむなく使っていそうである。実際、メール内には「身長161、体重48、スリーサイズは83、61、80」という数値が並んでいる。46歳でこれを維持しているということは、それなりの期待を男性陣に抱かせるはずだ。30歳代とは言わずとも40歳代前半には見えるのでは?あわよくば30歳代後半には見えるのでは?「小さいですが化粧品会社を経営」しているだけで、夜目遠目傘の内ならばこれぐらいの幻想は保証されてしまう。

 あと、個人的には以下の文章がとっても気になる。

不倫かといいますと私は主人に先立たれておりますのでご理解いただけると幸いです。

 この、切迫系スパム・レディ特有の前のめりな文章は、生まれながらに決定的なパラグラフを欠いている。このような文法がまかり通るならば、例えば以下のような文章もまかり通ってしまうはずだ。

「アメリカ人かといいますと私は川崎の生まれですのでご理解いただけると幸いです。」

 まあ、その意味はわからないでもないが、いくらなんでも省略しすぎである!つーか、何が言いたいんだよ、お前は?!という気分にさせられる。なぜなら「私は川崎生まれの日本人です」と言えばいいところ、なぜに「アメリカ人」から話を始めるのか?同じツッコミが神崎社長のメールにも言えるのだ。そう、なぜに「不倫」から話が始まるのか?誰もそんなこと、ひとことも言っていないのだから、自分から言わなければ永遠の秘密でいられたのに…。

 さらに、細かいところで「体系」は誤植としても不思議な誤植だ。そもそも長年に渡って「体型」のことを「体系」だと思いこんでいたならともかく、「体系」という哲学系の用語が漢字変換候補のトップになっていたとすると、彼女はかなりのインテリであると言える。

 ついでに、これも小ネタだが、「時間ですが仕事が終わり次第なので8時過ぎ」というフレーズがうまい。<約束時間>というメインテーマの文章の中で、さりげなく「小さいですが化粧品会社を経営」している神崎瞳の日常の一端を活写している。(←本当か?)

 そして、今回のメール最大の問題点とも絡むのだが、神崎瞳社長は、以前紹介した「清恵取締役」と同様に、仕事中はかなりの切れ者でありながら、あまりに激しく迸る劣情に突き動かされてしまい、メールの中ではあまりにも大切ないくつかの規範を失っているということだ。今回のメールで言えば、「契約」だの「秘密厳守」だの「受理」だのとビジネス用語を使いながら、もっとも大切な「契約金額」についての説明がいっさいないことである!これはあまりにもお粗末だ。

 ただし!

 今回はそうとばかりも言えない。というのも、最後の行を見てもらいたい。

時間ですが仕事が終わり次第なので8時過ぎでよければ私は問題ありませ??鵝修譴任呂いい峪い燭世韻襪里魍擇靴澆砲靴討蠅泙后

 何かトラブルが起こったらしい。普通、ひとつのメール内部でこんなハッキリとしたトラブルは発生しないと思うのだが、最後の方の文章がバグって読めなくなっている。もしかしたら、この中に契約金額についての条項があったのかもしれない。他にも契約に関する大切な情報がいくつも!ところが、こうなってしまっては、しょうがない。あとはただ勝手に想像するしかないのである。あまりにも身勝手な災害がメールの最後の最後に起こってしまった!

私は問題ありませ??

 どっちなんだよ?!

2004-11-05 | Project Palm 直接リンク

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