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2004/11/27

ヒップの上のチェリー

 10月頃に、このサイトでも話題にしていた「CherryOS」のことを覚えているだろうか?要するに、Windows上でMacOS Xを快適速度で実行してくれる、とっても素敵なエミュレータだというのだ。ところが発表と同時に御難続きで、挙げ句の果てに泥棒呼ばわりまでされたいわくつきのソフトウェアだ。(詳しくはこのページを参照のこと!)そして、忘れもしない10月の末、同ソフトの開発元であるMXS社は、胸を張って11月25日には正式リリースをすると宣言した!

 忘れていた!今日はもう11月27日だ!そこで早速、該当サイトに私は飛んだ!なんと言っても、私にとっては夢のソフトだから。

 すると…

■CherryOS Trial and Purchase Download Available Q1 2005(MXS社)

 直訳すると「CherryOSの試用版パッケージと販売用パッケージは、2005年第1四半期までにダウンロード可能になります!」。…うん?

 え〜っとね。以下にそれなりの長さの文章が続くのだが、それらを全部翻訳するのさえ鬱陶しい気分になってきた。もちろん、一度発表した正式版公開のタイミングを遅らせたからムカついている訳ではない。そんなことなら、この世界では日常チャメシゴトだ。私がムカついているのは、この会社のいい分があまりにも酷いことになっているからだ。

1)つい先日まで11月25日にはダウロード可能になるよと言っていたのに、今回そのタイミングは遅れることになった。そしたら普通は、そのいい訳ぐらいはするものだ。○○○○の調整に手間取っているから遅れている、とか。ところが、今回、その種のいい訳すらゼロだ。なんの説明もなしに、発表タイミングだけを勝手に遅らせている。そもそも、今回の盗作疑惑では、盗作を隠すための時間稼ぎという疑いがかぶせられているだけに、本当ならそのもっとも不快な疑惑を否定するためにも、遅れている別の理由を説明すべきだと思うが、その点についての説明はとくに見当たらない。

2)その替わりに、「On Tuesday, October 12」という日付で始まる文章の前半は「根拠のない自慢話」で終始している。いわく、自分たちの画期的な発明のおかげで、その発表した途端、大量のアクセスが自分たちのサイトに集まってサーバへの接続が難しくなったほどだった、と書いている。どんなに贔屓目に見ても、これは今回の正式版公開のタイミングが遅れたことの説明にはなっていない。そして、そもそも、同社のサーバが落ちてしまった直後に、同社は自らのサイトでサーバが落ちた原因は、トラフィックの殺到と、ハッキングによるものだと認めていた。それが今回の声明文では、なぜかすべての原因はトラフィックの殺到だけにされている。

3)続く文章はもっと奇っ怪だ。「As a direct result of the overwhelming response」に続く文章の中では、不可思議な三段論法が進む。すべては10月12日にトラフィックが殺到したために、トラブルが発生し、このままでは潤滑なサービスを続けることが出来ないので、

【いい加減翻訳】
10月12日に、私たちが素晴らしい発表をしたら、その反響としてトラフィックが殺到した。その結果、私たちは現在そして未来の顧客のために、タイミングのいいサービスが出来ず、顧客からの大量のデータ要求に応えられなくなってしまった。そのために我々は、CherryOSのベータ版を拡張することに決定した。CherryOSをダウンロードするために今すぐ(我々のサーバに)アクセス出来ないために不自由を感じている人たちの願いを聞いてあげるために、そして、この画期的な製品をより確認するために、我々はCherryOSの試用版(無料)のダウンロードと、正式版の購入サービスを2005年の初頭には実施するつもりです。

 ハッキリ言う。多少は私の翻訳の不味さもあるだろうが、私はこの文章の意味がさっぱりわからない。トラフィックの話とソフトウェアの公開が遅れたことの相関関係がどうしても見えない。唯一理解可能なのはたった一点。まるで何かのついでのように書かれている以下の一文だ。

そして、この画期的な製品をより確認するために(公開を遅らせる)

 そして、意味不明な文章の中に、この意味明解な文章を実にさりげなく混ぜちゃってるあたりに、何とも言えないうさんくささを感じる。

4)そして、怪しいのはこのリリースだけじゃない。もっと怪しいページを私は見つけた。

■CherryOS Hot Shorts(Maui Style)
■CherryOS Tank Top(Maui Style)
■CherryOS Tee(Maui Style)

 なんじゃ、こりゃ?

 しかも、冷静に考えて欲しい。いくらMacintoshユーザの女性比率が多いからと言って、その数はたかが知れている。というより、少なくとも圧倒的な男性の数よりは、気が遠くなるくらいに少ないはずだ。しかも、そのWindows用エミュレータを使うユーザのことを考えて欲しい。どんなに無茶苦茶な計算をしても、女性よりも男性の方が圧倒的に、そりゃもう嫌になるくらいに圧倒的に男性の方が多いってことはわかるだろう。替わりに、女性の数は圧倒的に少ないはずだ。もちろん、未来は知らないよ。このエミュレータがメジャーになったら女性の数も比例して増えるだろう。ところがだ!いきなりこのCherryOSブランドのウェアはすべて女性用だ。もちろん、白地か黒地にモノカラーのプリントをしたぐらいだから、その水準はしれている。なのに、いきなり男性用じゃなく女性用を作ってしまった彼らの不思議さが気になって仕方がない。

 さて、2005年初頭、CherryOSがリリースされる可能性は何%ぐらいあるんだろうか?

2004-11-27 | Project Palm 直接リンク

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